2017年3月4日(土)・5日(日)
場所:室蘭工業大学 ものづくり基盤センタ-
毎年行われております理系学生応援プロジェクトが今年度もものづくり基盤センタ-において、1泊2日で行われました。
本プロジェクトは、例年日本鋳造工学会と共催しておりますが、今回は更に北海道大学人材育成本部も共催し、理系さらにはものづくり企業就職を視野に入れて、普段の授業では体験できない製造業の現場を肌で感じてもらい、ものづくりに興味をもってもらうような体験学習を行うプロジェクトです。
今回、毎年参加されている札幌新川高校の1年生男子12名女子8名の計20名の生徒さんが体験されました。
初日、本学到着後は理系学生用の作業着に着替えて開会式に臨んでいただきました。その際、室蘭市からのPRもあり、室蘭市の魅力を知っていただく時間もありました。
最初にものづくり基盤センタ-を使用する際の安全講習を受講いただき、いよいよ実習へと入っていきました。
最初の実習は、「卵パッケ-ジコンテスト」です。規定内(30×30×30cm)の大きさで、班で1個ダンボ-ルを使用して箱を作成し、その中に卵を6個入れて5mの高さから箱を落として卵の破損状況を調べる実習です。
このものづくり体験は、なるべく軽く箱を作り且つどれだけ卵を割らずに済むかを試行錯誤しながら学んでいただくもので、落下実験の結果、学生5人グル-プ4班、教員チ-ム2班のうち、3班が6個全て破損させずにすみました。実験の最中、皆さん固唾をのんで、破損状況を注視していました。
2番目の実習は、鋳造によるカントリ-サインのペ-パ-ウエイト作りです。皆さんにとっては初めての鋳造体験ですので、清水先生の作業手順説明を注意深く聞いて作業を始めていました。
頑張って製作したオリジナルの作品を各自持って記念撮影です。
1日目の課程が修了し、皆さんで夕食会場である近隣のレストラン・アスコットへ移動して、今日の頑張りをお互いに労いながら、会食となりました。
翌日2日目は、清水先生のものづくり講義から始まりました。高校では学習しないようなものづくりの歴史や鋳物作りについてレクチャ-いたしました。
次に本日の実習です。前日の鋳造体験に引き続き、小型ジンギスカン鍋の作成に挑戦です。清水先生の指導の下、砂型を作成し、その後、実際に溶かした鉄を流し込む工程を体験いただきました。
1400度にもなる高温の溶かした鉄を代表の生徒さんが砂型へと流し込む作業を行いました。清水先生の補助を受けながら、慎重に作業を行っていました。
次に理系学生応援プロジェクト共催である日本鋳造工学会副会長、日産自動車(株)シニアエキスパ-トの神戸洋史氏による自動車のものづくりに関する講義を受講いただきました。
今回参加された生徒さんも非常に勉強熱心な方ばかりで、積極的に質問する姿も見受けられました。
昼食をはさんで昨日製作したカントリ-サインを研磨する作業を行っていただきました。この作業も、高校ではなかなか体験できない作業で、皆さん集中して取り掛かっていました。
最後に清水先生からまとめの講義があり、2日間の日程が終了しました。お土産として参加いただいた記念のボルタが各生徒さんに贈られ、さらに、鉄を流し込む緊張の作業を行った生徒さんにはパエリア鍋が贈呈されました。
今回参加された札幌新川高校の生徒さん、引率の先生方に感謝申し上げます。この体験を活かして、この中から次世代のものづくり関連企業を担う方が出てきていただければ・・・と願っております。