第11回 理系学生応援プロジェクト開催
- 2018年08月01日 16:14
- [ものづくり基盤センターものづくり教室教育活動]
2018年7月30日31日
場所:室蘭工業大学ものづくり基盤センター
2018年度も理系学生応援プロジェクトが開催されました。このプロジェクトは、日本鋳造工学会との共催で、理系やものづくり企業就職に関心を持ってもらう目的で、普段の授業では体験できない製造業の現場を肌で感じてもらうような体験学習を行うプロジェクトです。
今回は札幌新川高校が来校され、1年生男子7名、女子2名、2年生男子4名、女子8名、今回特別に野幌中学校の2年生2名をいれた、計23名の生徒さんが1泊2日でものづくりを体験されました。
1日目、ものづくり基盤センタ-到着後、理系学生専用の作業着に着替えてもらい、準備を整えました。
開会式に続き、2日間安全に作業していただくための安全講習、その後ものづくりに関する歴史や身近にあるものづくり製品を学ぶ講習をを受講いただきました。
講習で学んだものづくりの基礎となる「鋳造」に関して、実際に実習で体験しました。
鋳造はみなさんもご存知の通り、型を砂などに転写し、型を取り除いた空間に、鉄などの溶けた金属を流し入れる作業です。
はじめに、北海道ではお馴染みの市町村マークであるカントリーサインを型として、ペーパーウェイト(文鎮)を作りました。錫という低い温度でも溶解する金属を利用しました。
カントリーサインで学んだ知識を活用して、次に「鋳造コンテスト」を実施しました。
これは、製品を作る上で、製品上に欠陥がなく、効率の良い方法を各自考えるもので、班ごとに別れ、共通のUFO型の型を利用します。
欠陥もさることながら、見た目の良し悪しや、作るのに使用した金属の量なども決め手になります。
使用する金属は、錫よりも融点が高い、アルミ合金となります。
カントリーサインよりも大きく、各自、湯道や、湯口の形状などを検討しなければならないため、時間が掛かりました。
溶けたアルミを方に流し込む作業を学生にしてもらいました。アルミは、鉄よりも溶解温度が低いため、見た目はあまり赤くないですが、もちろん触れば大やけどする温度ですので、慎重に流し込みました。
出来上がった、UFO型を各班で比較して成績をつけました。
鋳造実習の最後は、ジンギスカン鍋作りです。金属には、溶けた鉄を用いて、本物と同様の製品をつくります。
各班、これまでカントリーサイン、鋳造コンテストと同様のやり方のため、作業には慣れており、特に問題もなく進みました。
アルミの流し込みは、男子学生が担当しましたが、鉄の流し込みは女子学生に担当してもらいました。
一日の講義・実習が終わり、夕食会が開催されました。食事の間に現役の大学生と進学に関する疑問など話をしておりました。
2日目は、工場見学です。今回は、新日鐵住金室蘭製鉄所にお邪魔しました。
学生は、製鉄の工程を聞き、工場の広さや設備の大きさなどにびっくりしておりました。
大学に戻り、昼食を取り、2日間のプロジェクトのまとめをしました。
1泊2日の体験学習を通して、様々なものづくりに興味を持ち体験して、魅力を発見して理系進学の決め手の足しになればと思います。