2017年9月23日(土)・24日(日)
場所:ものづくり基盤センタ-
本年度も理系学生応援プロジェクトが開催されました。このプロジェクトは、日本鋳造工学会との共催で、理系やものづくり企業就職に関心を持ってもらう目的で、普段の授業では体験できない製造業の現場を肌で感じてもらうような体験学習を行うプロジェクトです。
毎年参加されている札幌新川高校が今回も来校され、1年生男子8名女子5名、2年生男子2名女子2名計17名の生徒さんが1泊2日でものづくりを体験されました。今回も新川高校からは原田先生が引率されました。
1日目、ものづくり基盤センタ-到着後理系学生用の作業着に着替えてもらい、開会式に臨んでいただきました。次にこの2日間安全に作業していただくための安全講習を受講いただきました。
最初にグル-プワ-クとして、「砂漠で遭難したら・・・」というテ-マで遭難時にどのような対処を行うかを、グル-プで話し合い、グル-プ毎にプレゼンテ-ションしていただきました。これは、グル-プでの話し合いで決まった結論と、自分だけで考えていた結論では、格段に正解との誤差が違うということを学んでもらう学習です。グル-プでの相談や意思の疎通がどれほど大事であるかを学習していただきました。
グル-プワ-ク終了後は清水先生から、ものづくりの歴史と技術という高校では習わないような興味深い講義を受講いただきました。
そして、待ちに待った鋳造実習が始まりました。初めての鋳造体験は、カントリ-サインのペ-パ-ウエイト作りとなり、清水先生の作業順序を聞いてもらいながら作業を進めていきました。砂型作成という難しい作業に挑戦してもらった後、溶かした金属を注入して完成となります。
本日最後の実習は、アルミによる鋳造コンテストです。UFO型の砂型をグル-プ毎に作成して溶かしたアルミニウムを流し込み、作品の出来栄えを競うものです。金属は冷えた後、大きさが縮小し、当初考えていたものと違ってくることを学習できたのではないでしょうか。
本日のものづくり体験が終わり、慰労も兼ねて本学そばにあるレストラン・アスコットにて夕食会が開かれました。この会では、この9月で博士課程の学位取得が終了した、清水研究室所属の中国からの留学生 張堯さんと肖磊さんの送別会も兼ねて行われました。
2日目は前日製作したアルミによるUFO型の鋳造品の出来栄えについて、清水先生からお話があり、鋳造の難しさも知っていただきました。また、精巧な鋳造品を見ていただくために、車のエンジン部分もご覧いただきました。
次に本日の実習となり、前日の鋳造体験を踏まえて小型ジンギスカン鍋製作をしていただきました。清水先生の試作を見て、自分達でも砂型を作ってもらいました。この体験には、日本鋳造工学会平成29年度北海道支部大会で支部貢献賞を受賞された日邦バルブの大嶋様が、この受賞のご縁から清水先生を慕って、是非鋳造体験に参加したいとのお申し出をされ、
女性社員2名様と共に参加されました。
砂型が完成した後、アルミを高温で溶かし流し込む作業を特別参加として引率の原田先生にも参加していただきました。
昼食休憩は、味の大王へ移動して室蘭名物カレ-ラ-メンを堪能いただきました。
本学へ戻り、清水先生による最終講義を受けてもらい、全日程終了となりました。今回参加していただいた記念として、清水先生から工大特製ボルタや各自で作成いただいたペ-パ-ウエイト、ジンギスカン鍋が生徒さんに贈られました。
毎回、清水先生始めスタッフも気合を入れて趣向を変えながらお迎えしております。この体験が後の理工学系への進学に結びついてくれることを期待しております。